錆びるけど…

前ページでいいましたように、英語は使わないでいると錆びてしまいます。どんなレベルの人でもそうです。でもその錆び方が少し違うようです。

  • 私が今の外資企業に入った頃は3級後半位の実力だったと以前に言いましたね。この頃にはゴールデンウィークなどの10日程度の休暇の後でも英語が思うように出てこないように感じていましたし、それは事実でした。ところが現在はその程度の休暇の後に英語が渋いということは全くなくなりました。
  • それでは私や私以上の実力の人は英語が全然錆びないか、というとそうでもないようです。
  • 先日、約一年前に会社を早期退職した人を交えて会食する機会がありました。外資歴ウン十年のベテランです。気の知れた外国人も交えての集まりでした。
  • その会食の始めに私はその人のリスニングやスピーキングの切れが落ちていることに気がつきました。アクセントの強いフィリピン人が早口でしゃべるシーンなどはとれない部分があるようでした。「あ〜、やはり錆びるんだなぁ。」と思いました。
  • ところが会食で2時間も過ごすうちに、その人はすっかり昔のように「錆び」を感じさせなくなっていました。どういう風に考えればいいのかな、と私は思いました。
  • これは、メッキのようなモンだなと思いました。3級後半であった当時の私の英語力は、例えれば安物の薄〜い亜鉛メッキのようなものです。いつも磨いておかないとすぐに錆びてはがれて下地が見えてきます。ところがそれが肉厚の硬質クロムメッキになれば10日やそこら磨かないでもびくともしなくなります。でも一年放っておけばやはり表面にうっすらと錆が浮いてきます。少し磨いてやれば光を取り戻しますし、肉厚なので下地も出てきません。
  • そうしてみると、もっと高段者になればいずれは絶対に錆びない上質の金メッキにでもなるのでしょうか?どうもそうは思えません。でも錆びにくくなるのは確かだと思います。